エコマークの概要
エコマークは、1989年に日本環境協会が創設した環境ラベルプログラムです。商品のライフサイクル全体を通して、環境への負荷が少なく、環境保全に役立つと認められた商品につけられる識別マークです。現在、67の商品類型で6,000を超える商品が認定を受けています。エコマークは、私たち消費者が環境に優しい商品を選択する際の目安となり、持続可能な社会の実現に貢献しています。
企業への影響
エコマークの認証を取得することは、企業にとって大きなメリットがあります。環境配慮型製品の開発を通じて、社会的責任を果たすとともに、ブランドイメージの向上や競争力の強化につながります。また、SDGsの目標12「つくる責任 つかう責任」の達成にも直結します。一方で、認証基準をクリアするためには、製品設計や製造工程の見直しが必要となり、コストや手間がかかることも事実です。しかし、長期的な視点に立てば、環境と調和した事業活動は企業の持続的成長に不可欠といえるでしょう。
主な事例
- コクヨは、エコマーク認証を取得したノートや文具を多数開発しています。再生紙の使用や植林木の活用など、資源の有効利用に取り組むとともに、グリーン購入法の基準をクリアした商品の提供を通じて、お客様の環境配慮型製品の選択を後押ししています。
- パナソニックは、エコマーク認証を受けた電化製品を数多く展開しています。省エネ性能の向上や再生プラスチックの活用など、製品のライフサイクル全体で環境負荷の低減を追求。また、使用済み製品のリサイクルシステムの構築にも注力し、循環型社会の実現に貢献しています。
- 株式会社FrankPRが運営する革製品ブランド「ラファエロ」は、バングラデシュの工房と協力し、アップサイクルレザーを使用した環境配慮型の商品を開発しています。宗教儀式で使われた牛革を再利用することで、廃棄物の削減と資源の有効活用を同時に実現。エシカル消費の啓発活動を通じて、消費者の意識変革にも取り組んでいます。
まとめ
エコマークは、私たち一人ひとりが環境に優しいライフスタイルを実践するための強力なツールです。認証商品を選ぶことで、CO2排出量の削減や資源の節約など、日常の消費行動を通じて地球環境の保全に貢献できます。企業にとっても、エコマークの取得は、SDGsの達成と持続可能な社会の実現に向けた重要なステップといえるでしょう。環境ラベルの普及と消費者の意識向上が、サステナブルな未来への鍵を握っています。私たちも、賢い消費者として、エコマークを上手に活用していきたいですね。