SDGsの概要

SDGs（Sustainable Development Goals：持続可能な開発目標）とは、2015年9月の国連サミットで採択された、2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。17のゴールと169のターゲットから構成され、地球上の「誰一人取り残さない」ことを誓っています。SDGsは発展途上国のみならず、先進国自身が取り組むユニバーサル（普遍的）なものであり、日本でも積極的に取り組みが行われています。

SDGsは、以下の17のゴールと、その下に設定された169のターゲットで構成されています。

- ゴール1：あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ

- ゴール2：飢餓に終止符を打ち、食料の安定確保と栄養状態の改善を達成するとともに、持続可能な農業を推進する

- ゴール3：あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を推進する

- ゴール4：すべての人々に包摂的かつ公平で質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する

- ゴール5：ジェンダーの平等を達成し、すべての女性と女児のエンパワーメントを図る

- ゴール6：すべての人々に水と衛生へのアクセスと持続可能な管理を確保する

- ゴール7：すべての人々に手ごろで信頼でき、持続可能かつ近代的なエネルギーへのアクセスを確保する

- ゴール8：すべての人々のための持続的、包摂的かつ持続可能な経済成長、生産的な完全雇用およびディーセント・ワークを推進する

- ゴール9：レジリエントなインフラを整備し、包摂的で持続可能な産業化を推進するとともに、イノベーションの拡大を図る

- ゴール10：国内および国家間の不平等を是正する

- ゴール11：都市と人間の居住地を包摂的、安全、レジリエントかつ持続可能にする

- ゴール12：持続可能な消費と生産のパターンを確保する

- ゴール13：気候変動とその影響に立ち向かうため、緊急対策を取る

- ゴール14：海洋と海洋資源を持続可能な開発に向けて保全し、持続可能な形で利用する

- ゴール15：陸上生態系の保護、回復および持続可能な利用の推進、森林の持続可能な管理、砂漠化への対処、土地劣化の阻止および逆転、ならびに生物多様性損失の阻止を図る

- ゴール16：持続可能な開発に向けて平和で包摂的な社会を推進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供するとともに、あらゆるレベルにおいて効果的で責任ある包摂的な制度を構築する

- ゴール17：持続可能な開発に向けて実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する

SDGsは企業にとって、社会的責任を果たし、ビジネスチャンスを広げる機会となります。SDGsに取り組むことで、企業イメージの向上、ステークホルダーからの信頼獲得、新たな市場の開拓、イノベーションの創出など、多くのメリットが期待できます。一方で、SDGsへの対応が不十分な企業は、評判リスクや投資リスクが高まる可能性があります。

1.株式会社FrankPR

運営する革製品ブランド"ラファエロ"は、シングルマザーや障害者の雇用支援、都市緑化への寄付、エシカル商品の販売、再生エネルギーの利用など、多岐にわたるSDGs活動を行っています。これらの取り組みが評価され、ファッション業界初の外務省ジャパンSDGsアワードを受賞しました。

2.パタゴニア

環境に配慮した素材の使用、フェアトレード、従業員の働き方改革など、サステナビリティを重視した経営を行っています。また、環境保護団体への寄付や、環境問題に関する啓発活動にも力を入れています。

3.ユニリーバ

「サステナブル・リビング・プラン」を掲げ、製品のライフサイクル全体で環境負荷を削減する取り組みを進めています。また、途上国の衛生問題の解決や、女性のエンパワーメントにも注力しています。

SDGsは、持続可能な社会の実現に向けた世界共通の目標です。

企業はSDGsを指針とし、事業活動を通じて社会課題の解決に貢献することが求められています。SDGsへの取り組みは、企業の持続的な成長と、よりよい未来の実現につながるでしょう。私たち一人ひとりもSDGsを理解し、日常生活の中で実践していくことが大切です。