SDGs・脱炭素の用語

【用語解説】スコープ1とは?企業の温室効果ガス排出量算定の基礎知識

概要

スコープ1の概要

スコープ1とは、企業が事業活動で直接排出する温室効果ガスの排出量を指します。具体的には、工場や事業所での化石燃料の燃焼、車両の使用、工業プロセスからの排出などが含まれます。スコープ1排出量は、企業の温室効果ガス排出量算定の基礎となる重要な指標です。

対象のSDGsゴールとターゲット

スコープ1排出量の削減は、以下のSDGsゴールとターゲットに貢献します。

・ゴール7(エネルギーをみんなに そしてクリーンに):すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する

-ターゲット7.2:2030年までに、世界のエネルギーミックスにおける再生可能エネルギーの割合を大幅に拡大させる。

-ターゲット7.3:2030年までに、世界全体のエネルギー効率の改善率を倍増させる。

・ゴール9(産業と技術革新の基盤をつくろう):強靱なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る

-ターゲット9.4:2030年までに、資源利用効率の向上とクリーン技術及び環境に配慮した技術・産業プロセスの導入拡大を通じたインフラ改良や産業改善により、持続可能性を向上させる。

・ゴール12(つくる責任 つかう責任):持続可能な生産消費形態を確保する

-ターゲット12.6:企業、特に大企業及び多国籍企業に対し、持続可能な取り組みを導入し、持続可能性に関する情報を定期報告に盛り込むよう奨励する。

・ゴール13(気候変動に具体的な対策を):気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる

-ターゲット13.2:気候変動対策を国別の政策、戦略及び計画に盛り込む。

企業への影響

スコープ1排出量の削減は、企業にとって重要な課題となっています。

投資家や消費者の環境意識の高まりを受け、脱炭素経営への取り組みが企業価値を左右する時代になりました。スコープ1排出量の算定と削減は、ESG投資の評価向上やSDGs達成に向けた企業の姿勢を示す上で欠かせません。また、省エネルギーや再エネ利用によるコスト削減、環境規制へのリスク対応といったメリットもあります。

 

主な事例

1.アップル社

再生可能エネルギー100%での事業運営を達成し、スコープ1排出量を大幅に削減しました。

2.トヨタ自動車

工場での省エネルギー活動や再エネ導入、燃料電池車の開発などを通じて、スコープ1排出量削減に取り組んでいます。

3.株式会社FrankPR

再生可能エネルギーを利用した事業運営により、スコープ1排出量ゼロを実現。ファッション業界で初のジャパンSDGsアワード受賞につながりました。

まとめ

スコープ1排出量は、企業の脱炭素経営の基礎となる重要な指標です。

SDGsやESG経営の観点からも、スコープ1排出量の算定と削減は欠かせません。再エネ利用や省エネ活動など、スコープ1排出量削減の取り組みを進めることで、企業価値の向上とSDGs達成に貢献できるでしょう。脱炭素先進企業の事例を参考に、自社に合った削減策を検討していくことが求められます。