【2025年最新】SOMPOサステナビリティ・インデックスとは?ESG投資の羅針盤を編集長が徹底解説

こんにちは。「脱炭素とSDGsの知恵袋」編集長の日野広大です。私たちのメディア運営会社FrankPRは、その専門性を評価いただき、政府のSDGs推進本部から「ジャパンSDGsアワード」の外務大臣賞を受賞しました。その知見を活かし、今回はSDGs時代における重要な企業の「成績表」とも言える「SOMPOサステナビリティ・インデックス」の2025年度最新情報について、専門家の視点から分かりやすく紐解いていきます。

「聞いたことはあるけど、よくわからない」「なぜこれが重要なの?」と感じている方も多いのではないでしょうか。この記事を読めば、その本質と、私たちの未来にどう関わってくるのかがきっと見えてくるはずです。

この記事のポイント

  • 「SOMPOサステナビリティ・インデックス」の基本がわかる
  • 2025年度の選定銘柄から見える最新トレンドを読み解く
  • なぜこのインデックスが「ESG投資」やSDGs達成に不可欠なのかがわかる
  • 企業や個人が明日からできるアクションが見つかる
目次

そもそも「SOMPOサステナビリティ・インデックス」とは? ESG時代の「ものさし」

まず基本から押さえましょう。「SOMPOサステナビリティ・インデックス」とは、SOMPOアセットマネジメントが作成する、ESGの観点で優れた企業約300社を集めた株価指数のことです。

「インデックス」と聞くと、日経平均株価や米国のS&P500を思い浮かべるかもしれません。これらは市場全体の動きを示す代表的な指標ですが、SOMPOのインデックスは「サステナビリティ(持続可能性)」という特別な基準で企業を選抜しているのが最大の特徴です。

ESGの「3つのものさし」で企業を評価

このインデックスの根幹にあるのがESGという考え方です。

  • E (Environment:環境): 脱炭素への取り組み、再生可能エネルギーの利用、廃棄物削減など、地球環境への配慮。
  • S (Social:社会): 従業員の働きがい、人権への配慮、地域社会への貢献など、人や社会との関わり。
  • G (Governance:企業統治): 透明性の高い経営、法令遵守、株主の権利保護など、健全な組織運営。

従来の財務情報(売上や利益)だけでなく、これら3つの非財務的な側面から企業を多角的に評価し、「本当に持続可能な経営をしているか?」を見極めます。まるで、学力テストの点数だけでなく、人物や社会貢献活動も評価して優等生を選ぶようなものです。

なぜ年金基金などプロの投資家が注目するのか?

このインデックスは、私たちの年金を運用するGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)をはじめ、多くの機関投資家が「ESG投資」を行う際の重要な判断基準(ベンチマーク)として活用しています。

なぜなら、ESGへの取り組みは、もはや単なる慈善活動ではないからです。気候変動による物理的リスクや、人権問題によるブランドイメージの毀損など、ESG課題への対応を怠る企業は、長期的に見て経営が不安定になるリスクを抱えています。逆に、ESGに優れた企業は、未来の変化に対応できる「レジリエンス(強靭性)」が高く、持続的な成長が期待できるとプロの投資家たちは考えているのです。

2025年度の構成銘柄から見えるトレンド

2025年度の構成銘柄として、NIPPON EXPRESSホールディングス(14年連続)やデクセリアルズ(7年連続)など、長年にわたり選定され続ける企業があります。これは、一過性の取り組みではなく、サステナビリティ経営が企業文化として根付いていることの証左です。

また、半導体関連のSCREENホールディングスや、物流のSGホールディングス、金融の山陰合同銀行など、多様な業種の企業が選ばれています。これは、もはや特定の「エコ企業」だけのものではなく、あらゆる産業でESGへの取り組みが不可欠な経営課題となっていることを示しています。

特に「E(環境)」の評価においては、企業の脱炭素への取り組みが厳しく評価されます。これは、日本政府が掲げる「2050年カーボンニュートラル」やGX(グリーン・トランスフォーメーション)推進戦略とも密接に連動しており、国の政策が企業の評価に直結している好例と言えるでしょう。

2025年度 構成銘柄(一部・順不同)

検索結果から2025年度の構成銘柄として選定が確認された企業の一部です。

  • コカ・コーラ ボトラーズジャパンホールディングス株式会社
  • NIPPON EXPRESSホールディングス株式会社(14年連続)
  • エア・ウォーター株式会社
  • デクセリアルズ株式会社(7年連続)
  • TDK株式会社
  • 株式会社ソシオネクスト
  • artience株式会社(10年連続)
  • SGホールディングス株式会社(7年連続)
  • 株式会社山陰合同銀行(5年連続)
  • 日本新薬株式会社
  • 東京応化工業株式会社
  • 株式会社レゾナック・ホールディングス
  • 株式会社トクヤマ
  • イビデン株式会社
  • 信越化学工業株式会社
  • 大阪有機化学工業株式会社
  • 住友ベークライト株式会社
  • 株式会社トリケミカル研究所
  • 株式会社ADEKA
  • 東洋合成工業株式会社
  • 野村マイクロ・サイエンス株式会社
  • TOWA株式会社
  • オルガノ株式会社
  • 株式会社日本マイクロニクス
  • 株式会社東京精密
  • 株式会社SCREENホールディングス

注: 上記は全構成銘柄の一部です。全300銘柄のリストは公表されていません。

なぜこのインデックスがSDGs達成に重要なのか?

このインデックスの動きは、SDGsの達成に大きく貢献します。

  • SDGs目標13「気候変動に具体的な対策を」:
    インデックスに選ばれるためには、脱炭素への具体的な計画と実績が不可欠です。企業は評価を高めるために気候変動対策を強化せざるを得ず、これが社会全体のカーボンニュートラルを加速させます。
  • SDGs目標8「働きがいも経済成長も」:
    「S(社会)」の評価項目には、労働環境の改善やダイバーシティの推進が含まれます。インデックス選定を目指す企業が増えることで、働きやすい社会の実現が促進されます。
  • SDGs目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」:
    このインデックス自体が、投資家(資金提供者)と企業(価値創造者)の対話を促すプラットフォームです。投資家がESGを重視することで、企業に変革を促し、社会全体で持続可能な目標に向かうパートナーシップが生まれるのです。

あなたの会社、そして個人にできること

このニュースは、他人事ではありません。企業にとっても、個人にとっても、重要な示唆を与えてくれます。

企業担当者の方へ:インデックス選定を目指す第一歩

「うちのような中小企業には関係ない」と思う必要はありません。SOMPOのインデックスは大手企業が中心ですが、ESGの考え方はすべての企業経営に通じます。

  • 自社のマテリアリティ(重要課題)の特定: まずは自社の事業活動が、環境や社会にどのような影響を与えているかを分析し、取り組むべき優先課題を明確にしましょう。
  • 情報開示の強化: 取り組みを社外に発信することも重要です。私たちFrankPRのような専門家の支援を受けながら、サステナビリティレポートなどで非財務情報を積極的に開示していくことが、新たなビジネスチャンスや人材獲得にも繋がります。

個人の皆さんへ:私たちの投資が未来を変える

ESG投資は、機関投資家だけのものではありません。

  • 「応援投資」を始めよう: NISA(少額投資非課税制度)などを活用して、ESGやサステナビリティをテーマにした投資信託を選ぶことができます。これは、自分が共感する未来像を掲げる企業を「応援」する、未来への投票行動です。
  • 消費者として選ぶ: ESG評価の高い企業の製品やサービスを意識して選ぶことも、立派なサステナブル活動です。企業の取り組みをウェブサイトなどでチェックしてみましょう。

まとめ

「SOMPOサステナビリティ・インデックス」は、単なる企業のランキングではありません。それは、持続可能な未来を創るための、お金の流れを変える強力な羅針盤です。

ESGという「ものさし」が示す方向を理解することは、これからの社会で企業が生き残り、個人が豊かに暮らしていくための必須知識と言えるでしょう。このニュースをきっかけに、ぜひご自身のビジネスや生活とサステナビリティとの接点を見つめ直してみてはいかがでしょうか。


執筆:脱炭素とSDGsの知恵袋 編集長 日野広大 参考資料:

SOMPOアセットマネジメント株式会社 公式情報、各社ニュースリリース

[関連記事] ゼロからわかる「ESG投資」。https://www.jibunbank.co.jp/column/article/00414/


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