脱炭素経営を加速するIFRS:サステナビリティリスクと機会を見極める

1.今回解説する脱炭素・SDGsニュース:IFRS Foundation Launches Guide to Help Companies Identify, Report Sustainability Risks and Opportunities

SDGsの知恵袋編集部の菊尾です。
今日は下記のSDGsニュース記事について考察と意見をお伝えします。

IFRS財団が、サステナビリティ関連のリスクと機会に関する新たな開示ガイドを発表しました。このガイドは、企業が短期・長期のキャッシュフローなどに影響を与える可能性のある情報を特定し、開示することを支援します。投資家が投資判断に必要な情報を求めていることが背景にあります。

2.ニュースの要約

IFRS財団は、企業が持続可能性に関連するリスクと機会を特定し開示するための新しいガイドを発表しました。このガイドは、企業がIFRS S1の概念を理解し、持続可能性に関連する財務開示と財務諸表との接続性を高めるための考慮事項を提供します。また、ISSB基準や欧州持続可能性報告基準(ESRS)、グローバル報告イニシアティブ(GRI)基準を適用する企業に対する指針も含まれています。

3.SDGsニュースの主な要点

  • IFRS財団がサステナビリティ関連のリスクと機会に関する新たな開示ガイドを発表
  • 投資家やグローバル資本市場が投資判断のためにサステナビリティ情報を求めている
  • IFRS S1(一般要求事項)とIFRS S2(気候関連開示)が2023年6月にリリース
  • 新ガイドはIFRS S1の概念であるサステナビリティ関連のリスクと機会の理解を深める
  • 企業は自社のバリューチェーン全体での資源や関係への依存と影響を考慮する必要がある
  • マテリアリティ(重要性)の判断プロセスを重視、既存の財務諸表作成プロセスを活用可能
  • サステナビリティ関連の財務情報開示と財務諸表の連携を促進
  • 欧州サステナビリティ報告基準(ESRS)やGRIスタンダードとの併用も考慮

4.「SDGsの知恵袋の編集部」の考察と意見

こんにちは!「脱炭素とSDGsの知恵袋」編集部の菊尾です。最近、企業の間で「サステナビリティ」や「ESG」という言葉を耳にする機会が増えましたね。今回は、IFRS財団が発表した新しいサステナビリティ開示基準に焦点を当て、その背景や重要性、そして企業がどのように対応していくべきかを、皆さんと一緒に考えていきたいと思います。

なぜ今、サステナビリティ情報開示が重要なのか?~リスクヘッジの観点から~

近年、投資家や金融機関は、企業の財務情報だけでなく、環境(Environment)・社会(Social)・ガバナンス(Governance)に関する情報、いわゆるESG情報を重視するようになっています。なぜなら、ESGへの取り組みが企業の長期的な成長やリスク管理に大きく影響すると考えているからです。

IFRSサステナビリティ開示基準とは?~リスクと機会を見極めるツール~

IFRS財団は、国際的に統一された会計基準(IFRS)を策定している機関です。そのIFRS財団が、2021年11月に国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)を設立し、ついに2023年6月、サステナビリティに関する統一的な開示基準(IFRS S1、IFRS S2)を公表しました。

マテリアリティとは?なぜ重要なのか?~リスクヘッジの優先順位付け~

マテリアリティとは、簡単に言えば「投資家の意思決定に影響を与える可能性のある情報」のことです。企業は、自社の事業活動において、どのようなサステナビリティ関連のリスクと機会がマテリアリティが高いのかを判断し、それらの情報を優先的に開示する必要があります。

企業が今、取り組むべきこと~リスクヘッジの視点から~

  1. IFRSサステナビリティ開示基準を理解する
  2. マテリアリティ評価を実施する
  3. 情報開示体制を整備する
  4. サステナビリティ戦略を策定・実行する
  5. ステークホルダーとの対話を深める

「脱炭素とSDGsの知恵袋」では、これからも最新のニュースや情報を発信し、皆さんと一緒にサステナビリティについて考え、行動していきたいと思います。

SDGsの知恵袋編集部 菊尾

ファッション業界として史上初の外務省ジャパンSDGsアワードを受賞した株式会社FrankPRのスタッフです。2024年現在、日本で5社しかいない外務省と環境省のSDGsアワード受賞社長である松尾真希から直接学んできた人材不足や資金不足でもできる経営実践型の脱炭素やサステナビリティの知識を生かしてお役に立てる記事を執筆してまいります。

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