こんな人にオススメです
- お茶や和菓子などの日本文化が好きな方
- 「抹茶ブーム」の意外な影響について知りたい方
- 地元の産業や中小企業の持続可能性に関心がある方
- 日々の買い物でSDGsに貢献したいと考えている方
- 伝統を次世代につなぐ新しい取り組みに興味がある方
こんにちは!「脱炭素とSDGsの知恵袋」編集長の日野雄大です。 最近、カフェに行けば必ずと言っていいほど「抹茶ラテ」や「抹茶スイーツ」を見かけますよね。世界的なブームになっているのは嬉しいことですが、実はその陰で、私たちが昔から親しんできた「急須で淹れるお茶(煎茶)」を支える現場が、かつてない危機に直面しているんです。これって実は、私たちの未来の食卓にも深く関わっている問題なんですよ。
最新のSDGsニュース:製茶業の廃業、2025年は過去最多 「抹茶人気」逆風に
SDGsニュースの要約
2025年、日本の製茶業における休廃業・解散が13件に達し、過去最多を更新しました。世界的な「抹茶ブーム」により抹茶の原料となる茶葉(碾茶)の需要は急増していますが、その一方で、私たちが普段飲む「煎茶」の供給が不安定になっています。茶農家の高齢化や面積縮小に加え、原料の多くが抹茶向けにシフトしたことで、煎茶の仕入れ値が高騰。さらに、急須でお茶を淹れる習慣の減少やギフト需要の縮小が重なり、多くの中小製茶業者が「仕入れられない・売る場所がない」という苦境に立たされています。伝統的なお茶文化の持続可能性が今、大きな岐路に立たされています。
SDGsニュースのポイント
- 2025年の製茶業廃業は過去最多: 倒産を含め、1年間で14社が市場から退場するという深刻な事態になっています。
- 「抹茶」と「煎茶」の明暗: 抹茶向けへの生産シフトが進む一方で、煎茶の原料確保が困難になり、収益の二極化が進んでいます。
- サプライチェーンの縮小: 茶農家の人手不足と、販売先である街のお茶屋さんの減少により、トレーサビリティを維持したくても維持できない構造的な問題が発生しています。
- コスト増のダブルパンチ: エネルギー価格の高騰や人件費の上昇が、資源効率を高める余裕のない中小企業の経営を圧迫しています。
- ライフスタイルの変化: 冠婚葬祭の簡素化により、かつての安定収益源だった「お茶ギフト」の需要が激減しています。
- ブランド力の課題: 価格転嫁ができるほどのブランド力を持たない企業ほど、赤字に陥りやすい傾向があります。
- 新しい挑戦: ティーバッグ化の推進や、「初音ミク」とのコラボ、ワイングラスで楽しむ高級茶など、若年層や新しい層を狙った販促も始まっています。
- 文化の定義: 「急須で淹れる」という体験そのものの価値をどう再定義するかが、生き残りのカギを握っています。
SDGsニュースを考察
今回のニュースは、一見「市場の移り変わり」のように見えますが、SDGsの観点から見ると非常に重要な課題を含んでいます。特に関連が深いのは、目標12「つくる責任 つかう責任」と目標8「働きがいも 経済成長も」です。
世界的な抹茶ブームは、一見すると日本茶業界にとってプラスに見えます。しかし、特定の産品だけに需要が集中し、多様なサステナブル消費のバランスが崩れると、今回のように伝統的な煎茶の生産現場が維持できなくなるという「歪み」が生じます。
また、廃業が増えている背景には、中小企業向けの支援策だけでは解決しきれない、消費者の「生活スタイルの変化」という大きな壁があります。お茶は日本の持続可能な都市化や地域コミュニティを象徴する文化でもありましたが、急須のない家庭が増える中で、その価値が忘れられつつあるのかもしれません。
私たちにできること
「伝統を守る」と聞くと難しく感じますが、実は私たちのちょっとした選択で、この流れを変えることができるんです。
- 「推し」のお茶屋さんを見つける: 街のお茶屋さんや、こだわりを持つ製茶メーカーから直接買ってみましょう。これも立派なエシカル消費の第一歩です。
- 時々は「急須」で淹れてみる: 週末のひととき、ペットボトルではなく茶葉からお茶を淹れてみませんか?その一杯が、巡り巡って茶農家さんの支援につながります。
- 新しいお茶の楽しみ方を試す: ティーバッグや水出し、お茶を使ったカクテルなど、今の自分に合ったスタイルで日本茶を楽しむことも、文化をアップデートする貢献になります。
「小さな一歩が大きな変化につながります」。抹茶スイーツを楽しむように、時には煎茶の奥深さにも触れてみる。そんなバランスの良い消費が、日本の美しい茶畑の風景を未来に残していくことにつながるのだと、私は信じています。


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