実態調査結果:13.8%の中小企業が大手取引先から脱炭素に関する具体的な動きを求められる

SDGsの知恵袋編集部の菊尾です。

今日も下記の最新のSDGsニュース記事について考察と意見をお伝えします。

フォーバルGDXリサーチ研究所が行った「中小企業の脱炭素経営に関する実態調査」により、中小企業が直面する脱炭素経営の現状が明らかに。10社に1社以上が大手から脱炭素対応を求められており、取り組みに対する意欲はあるものの、具体的な進捗は遅れていることが判明。

タイトル: 上流企業や大手取引先から脱炭素の取り組みを求められる中小企業とその実態

https://dime.jp/genre/1740152/

内容

フォーバルGDXリサーチ研究所の調査結果は、中小企業における脱炭素経営の実態を浮き彫りにした。取引先変更のリスクに直面しながらも、脱炭素経営に取り組み意欲を示す中小企業は約3割にとどまり、実際に十分取り組めている企業はわずか4%であることが明らかになった。

SDGsニュースの主な要点

– フォーバルGDXリサーチ研究所が中小企業の経営者600人を対象に「中小企業の脱炭素経営に関する実態調査」を実施。

– 13.8%の中小企業が大手取引先から脱炭素に関する具体的な動きを求められていることが明らかに。

– 脱炭素の取り組みに関するヒアリングが9.0%、排出量の削減要求が3.1%、排出量の算出要求が1.6%であった。

– 脱炭素経営に取り組みたいと考える中小企業経営者は33.5%に留まり、十分に取り組めていると回答したのはわずか4.0%。

– 「全く取り組めていない」「あまり取り組めていない」と回答した中小企業経営者は53.3%に上る。

– 脱炭素経営への取り組み意欲はあるが、具体的な方法や資源の不足が挙げられる。

– 「脱炭素経営」について他人に説明できる中小企業経営者は8.3%のみ。

– 2050年のカーボンニュートラル実施に向けた政府の取り組みを知っている経営者は10.2%。

– 「気候変動」について積極的に情報収集しているのは5.5%で、「ほとんどしていない」「全くしていない」が48.5%。

– 「G7」を知っている人は73.7%、「SDGsサミット」は17.7%、「気候野心サミット」は4.7%。

– 中小企業経営者は脱炭素経営や気候変動に関する情報収集と理解度の向上が求められる。

SDGsの知恵袋の編集部」の考察と意見

フォーバルGDXリサーチ研究所の最新調査は、中小企業が直面している脱炭素経営の現実とその課題を鮮明に浮かび上がらせています。この調査は、日本の企業がカーボンニュートラルな社会を実現するための道筋をどのように描いているか、また、それに伴うリスクと機会をどのように捉えているかについて、貴重な洞察を提供しています。

脱炭素経営への取り組みは、単に環境責任を果たすこと以上の意味を持ちます。それは、サプライチェーンを通じて企業の競争力を高め、未来への投資と見ることができます。しかし、調査結果からは、十分な対応ができている中小企業が全体のわずか4%に留まっており、多くの企業がこの変革への取り組みに苦労していることが明らかになりました。

特に注目すべきは、大手企業からの圧力とそれに伴う取引先変更のリスクです。これは、脱炭素経営が単なる選択肢ではなく、ビジネスの存続に直結する重要な要素であることを示しています。中小企業にとっては、これが大きな転換点となる可能性があります。

また、調査は中小企業経営者の間での脱炭素経営への認識と理解の欠如を浮き彫りにしました。脱炭素経営に対する意識は高まっていますが、具体的な取り組みへの移行は遅れているのが現状です。これは、知識の普及と教育の強化によって改善されるべき点です。

私たちが目指すべきは、中小企業が環境にやさしい経営を実現するための具体的なサポートと指導を提供することです。これには、技術的な支援、財務面での支援、そして脱炭素経営のベストプラクティスの共有が含まれます。中小企業がこの重要な変革に積極的に取り組むことで、私たちはより持続可能な未来への道を切り開くことができるでしょう。

SDGsの知恵袋編集部 菊尾

ファッション業界として史上初の外務省ジャパンSDGsアワードを受賞した株式会社FrankPRのスタッフです。2024年現在、日本で5社しかいない外務省と環境省のSDGsアワード受賞社長である松尾真希から直接学んできた人材不足や資金不足でもできる経営実践型の脱炭素やサステナビリティの知識を生かしてお役に立てる記事を執筆してまいります。

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