植物由来素材で課題解決を目指す三菱ケミカルの「BENEBiOL」の可能性

SDGsの知恵袋編集部の菊尾です。

今日も下記の最新の脱炭素やSDGsのニュース記事について考察と意見をお伝えします。

三菱ケミカルグループが開発した植物由来のポリウレタン原料「BENEBiOL」が注目を集めています。この革新的な素材は、環境負荷削減とカーボンニュートラルの実現に大きく貢献すると期待されています。

今回解説する脱炭素・SDGsニュース:素材で課題を解決する。植物由来のポリウレタン原料がもたらすものは、環境負荷削減だけではない

ニュースの内容

ポリウレタン樹脂の原料である植物由来のPCD(ポリカーボネートジオール)を開発した三菱ケミカルグループが、環境への配慮と高い耐久性を持つポリウレタン製品を提供している。ベネビオール™として知られるこの素材は、合成皮革、塗料、コーティング剤など多岐にわたる分野で活用されており、環境負荷の低減と品質の向上を実現している。

SDGsニュースの主な要点

  • 三菱ケミカルグループが開発した「BENEBiOL」は、植物由来のポリウレタン原料
  • 「BENEBiOL」は最大93%のバイオベース度を有し、CO2削減に貢献
  • 高い耐久性や柔軟性を実現し、石油由来の原料と同等以上の性能を発揮
    • 合成皮革、コーティング剤、塗料、エラストマーなど幅広い用途で活用可能
    • 風力発電のブレード保護や木材の内装仕上げ、腕時計のバンドなどに採用
    • 環境配慮と高機能を両立した「BENEBiOL」は、サステナブルな社会の実現に寄与

SDGsの知恵袋の編集部」の考察と意見

脱炭素とSDGsの知恵袋編集部の菊尾です。

今回は、三菱ケミカルグループが開発した植物由来のポリウレタン原料「BENEBiOL(ベネビオール)」についてお話ししたいと思います。

ベネビオールは、トウゴマという非可食の植物から採れるヒマシ油を原料としており、最大93%のバイオベース度を有しています。つまり、石油由来の原料を大幅に減らすことができ、カーボンニュートラルの実現に大きく貢献できる素材なのです。

しかし、ベネビオールの魅力はそれだけではありません。従来の石油由来のポリウレタンと比べて、優れた耐久性や柔軟性を兼ね備えているのです。例えば、合成皮革や人工皮革、塗料、風力発電のブレード保護、さらには腕時計のバンドなど、幅広い用途で活用されています。

つまり、ベネビオールは単に環境負荷削減を目指すだけでなく、高い機能性を追求した結果生まれた革新的な素材なのです。まさに、素材で課題を解決する三菱ケミカルグループの技術力の結晶といえるでしょう。

私たち消費者も、こうした植物由来の素材を積極的に選ぶことで、持続可能な社会の実現に貢献することができます。企業には、ベネビオールのような革新的な素材をさらに開発し、私たち消費者に提供し続けてほしいと思います。

そして、中小企業の皆さんにも、ぜひSDGsへの取り組みを推進していただきたいです。帝国データバンクの調査によると、SDGsに積極的な中小企業は53.6%と、初めて半数を超えたそうです。また、SDGsに取り組んだ企業の69.2%が効果を実感しているとのことです。

資金や人材の不足で踏み出せないでいる中小企業の皆さん、一歩踏み出す勇気を持ってください。SDGsへの取り組みは、新たなビジネスチャンスにつながる可能性を秘めているのです。私たち消費者も、SDGsに真摯に取り組む企業を応援していきたいと思います。

地球環境を守り、持続可能な社会を実現するために、企業と消費者が一丸となって取り組んでいきましょう。

SDGsの知恵袋編集部 菊尾

ファッション業界として史上初の外務省ジャパンSDGsアワードを受賞した株式会社FrankPRのスタッフです。2024年現在、日本で5社しかいない外務省と環境省のSDGsアワード受賞社長である松尾真希から直接学んできた人材不足や資金不足でもできる経営実践型の脱炭素やサステナビリティの知識を生かしてお役に立てる記事を執筆してまいります。

その他のSDGsニュース考察記事