SDGsの知恵袋編集部の菊尾です。
今日も下記の最新の脱炭素やSDGsのニュース記事について考察と意見をお伝えします。
三菱重工業は、水素専焼の500キロワット級エンジン発電設備の実証運転を開始しました。これは従来の60キロワット級から多気筒化・高出力化したもので、脱炭素化に寄与する画期的な技術です。試験は相模原工場で行われ、2026年度以降の製品化を目指します。
Contents
今回解説する脱炭素・SDGsニュース:三菱重工、国内最高水準の水素専焼エンジン実証運転へ
ニュースの内容
三菱重工業は、水素専焼の500キロワット級エンジン発電設備を開発し、実証運転を開始しました。相模原工場で試験運転を行い、2026年度以降の製品化を目指します。このエンジンは脱炭素化に貢献し、病院や商業施設での自家発電に利用される予定です。
SDGsニュースの主な要点
– 三菱重工業は水素専焼エンジンの実証運転を開始しました。
– このエンジンは500キロワット級で、国内最高水準の出力を誇ります。
– 従来の単気筒60キロワット級から多気筒化し、高出力化されています。
– 発電設備は病院やビル、商業施設での自家発電用に利用される予定です。
– 相模原工場で試験運転を開始し、2026年度以降の製品化を目指します。
– 水素専焼エンジンは、燃焼時にCO2を排出しないため、カーボンゼロを実現します。
– 都市ガスから水素専焼へと段階的に負荷をかけた実証運転を行います。
– 水素は脱炭素化に貢献する燃料として注目されていますが、安全性の確保が重要です。
– 試験機は吸排気管や発電制御盤、水素供給設備を含む発電セット全体の安全性を評価します。
「SDGsの知恵袋の編集部」の考察と意見
今回は、三菱重工が開発した国内最高水準の水素専焼エンジンの実証運転についてお伝えします。
脱炭素化が叫ばれる中、水素は燃焼してもCO2を排出しないクリーンなエネルギーとして注目を集めています。三菱重工の子会社である三菱重工エンジン&ターボチャージャは、この水素を燃料とする水素専焼エンジンの開発に取り組んできました。
今回、同社が開発したのは出力500キロワット級の6気筒水素専焼エンジンです。これまでの単気筒60キロワット級から大幅に高出力化を実現しており、国内最高水準の出力を誇ります。この水素専焼エンジンは、病院やビル、商業施設などの自家発電用として活用が期待されています。
実証運転では、まず都市ガスを用いた確認運転から始め、徐々に水素の割合を高めていきます。2024年度中には、水素100%での運転を目指すとのこと。水素は都市ガスに比べて分子が小さく漏れやすく、着火しやすいという特性があるため、吸排気管や発電制御盤、水素供給設備を含む発電セット全体の安全性を入念に評価していく必要があります。
三菱重工は、この実証運転を通じて水素専焼エンジンの安全性や性能を確認し、2026年度以降の製品化を目指しています。水素エンジンは、カーボンゼロ社会の実現に向けた有力な選択肢の一つです。日本が誇る高い技術力で、脱炭素化に貢献する革新的なエンジンが生まれようとしています。
帝国データバンクの調査によると、中小企業の半分は資金不足や人材不足でSDGsに取り組めていないそうです。一方で、SDGsに取り組んでいる企業の7割がその効果を実感しているとのこと。三菱重工のような大企業が率先して脱炭素技術を開発することで、SDGsの達成に向けた機運がさらに高まることを期待したいですね。
以上、SDGsの知恵袋の菊尾がお伝えしました。三菱重工の挑戦に注目です!