はじめに
ニッコリとした笑顔に、鋭い歯。そして、いたずらっ子のような瞳。一度見たら忘れられない、憎めない表情のぬいぐるみ「LABUBU(ラブブ)」が今、世界中を席巻していますね。街を歩けば、バッグにこの個性的な妖精を付けている方を本当によく見かけます。
BLACK PINKのLISAさんをはじめ、多くの著名人が愛用していることから人気に火が付き、今や世界中で売り切れが続出するほどの社会現象になっています。この熱狂的なブーム、実は私たちの未来を考えるSDGs(持続可能な開発目標)の視点から見ると、大切な「光」と「影」の両面が見えてきます。
この記事では、ラブブ旋風の裏側を読み解きながら、トレンドを楽しみつつ、地球にも優しい選択をするヒントを探ります。
こんな人におすすめです
- ラブブが大好きで、ブームの背景をもっと深く知りたい方
- ファッションやトレンドとSDGsの意外な関係に興味がある方
- モノを買うときに、少しだけ地球のことを考えたいと思っている方
ラブブブームの「光」:アジア発クリエイティブと経済(SDGs目標8)
まず注目したいのは、このブームがアジアから生まれたという「光」の側面です。
ラブブは、香港のアーティスト、カシン・ローン氏が生み出したキャラクターです。その独創的な世界観が、中国のトイブランド「ポップマート」の企画力と結びつき、世界的なヒットへと繋がりました。
これは、SDGs目標8「働きがいも経済成長も」で目指す、創造性を活かした持続可能な経済成長の素晴らしい一例と言えるでしょう。個人の才能が国境を越え、多くの人々に喜びと雇用を生み出しています。かつてポップカルチャーの中心は欧米でしたが、アジア発のトレンドが世界を動かすようになったことは、文化の多様性(SDGs目標10「人や国の不平等をなくそう」にも関連)という点でも非常に喜ばしい変化です。
「完璧ではない個性的なキャラクター」がこれほど多くの人に愛されること自体、ダイバーシティ&インクルージョンの価値観が社会に浸透している証かもしれませんね。
ラブブブームの「影」:つくる責任とつかう責任(SDGs目標12)
一方で、熱狂的なブームには必ず「影」の側面、つまり課題も伴います。ラブブブームで考えたいのが、SDGs目標12「つくる責任 つかう責任」です。
人気の理由の一つに、何が出るか分からない「ブラインドボックス」形式があります。このドキドキ感は確かに魅力的ですが、お目当てのキャラクターが出るまで買い続けてしまうことで、過剰な消費に繋がりやすいという側面も否定できません。
先日、うちの息子も「シークレットが出るまでやりたい!」とねだってきました。その気持ちは痛いほど分かります。しかし、その結果、望まなかったキャラクターたちが使われることなく眠ってしまうとしたら…。それは、地球の資源を無駄にしてしまうことに繋がります。
世界的なブームは、大量生産と大量消費を加速させ、いずれは大量廃棄という問題に行き着く可能性があります。私たちは作り手(メーカー)と使い手(消費者)の両方が、この問題に責任を持つ必要があるのです。
ブームを楽しみながら、私たちにできること
では、ラブブを好きでいることと、地球環境に配慮することは両立できないのでしょうか?いいえ、そんなことはありません。ほんの少し意識を変えるだけで、賢いファン、賢い消費者になれるはずです。
1. 「本当に欲しい?」と一度立ち止まる
ブラインドボックスの射幸心に流される前に、「なぜこれが欲しいんだろう?」「長く大切にできるかな?」と自分に問いかけてみましょう。これは、衝動買いを抑え、一つ一つのモノを大切にするサステナブル消費の第一歩です。
2. 手放すときは「次の人へ」
もしお目当てのラブブでなかったとしても、すぐに捨ててしまうのはやめましょう。友人同士で交換したり、フリマアプリで本当に欲しがっている人に譲ったりすることで、モノの寿命を延ばすことができます。これは、資源を循環させるサーキュラーエコノミーの考え方そのものです。
3. クリエイターを応援する気持ちを大切に
このブームの原点は、一人のアーティストの創造性です。その価値を守るためにも、安価な偽物やコピー商品には手を出さないようにしましょう。正規の商品を大切に購入することが、アーティストへの正当な評価と応援になり、次の素晴らしい作品へと繋がっていきます。
まとめ:賢い消費者としてトレンドと向き合う
世界中を夢中にさせるラブブ旋風。その背景には、アジアのクリエイターが世界に羽ばたくという希望の「光」と、過剰消費に繋がりかねない「影」の両面があります。
このブームは、私たち一人ひとりがモノとの付き合い方、トレンドとの向き合い方を考える絶好の機会です。SDGsとは何かを知ることで、「好き」という大切な気持ちと、地球を想う心を両立させる新しい楽しみ方が見つかるはずです。
元のニュースソース:
- DIME: 日本でも巻き起こる「ラブブ」旋風!ブサカワぬいぐるみブームの秘密
- PR TIMES: 大人気キャラクター「LABUBU」が東京ソラマチにやってくる!「THE MONSTERS almost a carnival in TOKYO SOLAMACHI」期間限定POP UPストアがオープン!
- PR TIMES: 中国発のトイブランド「POPMART」が東京駅一番街にやってくる!「POPMART POP UP STORE」が期間限定オープン!
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