サプライチェーンの環境負荷低減- ENEOSが示す新しい方向性

SDGsの知恵袋編集部の菊尾です。

今日も下記の最新のSDGsニュース記事について考察と意見をお伝えします。

ENEOSは、石油化学品生産時のCO2排出量を算出するサービスを開始しました。このサービスは食品メーカーや自動車業界など、サプライチェーン全体のCO2排出量を把握しようとするニーズに応えるものです。

タイトル: ENEOS、石油化学品のCO2排出量算出 メーカー向け

https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC058NP0V00C24A4000000

内容

ENEOSが石油化学品生産過程のCO2排出量算出サービスを開始。食品・自動車業界向けに供給網のCO2排出量を算出し、石油化学品の競争力強化を図る。新たな計算システムはNTTデータと共同開発され、カーボンフットプリントの算出にも寄与する。

SDGsニュースの主な要点

– ENEOSが石油化学品のCO2排出量を計算するサービスを開始。

– サービスは食品メーカーや自動車業界のようにサプライチェーン全体のCO2排出量を把握したいニーズに応える。

– 最初にパラキシレン(ペットボトルなどに使用)でのCO2排出量の算出を開始し、他の石油化学品へと対象を拡大予定。

– 製品のキログラムあたりのCO2排出量を明示し、算出に料金は発生しない。

– 原油を精製する複雑な過程により、これまで石油化学品のCO2排出量の正確な計算が困難だった。

– ENEOSはNTTデータと協力して新しい計算システムを開発。

– 環境意識の高い企業では、カーボンフットプリントを算出する動きが活発化しており、排出量が多い過程を把握することで効率的な削減が可能に。

SDGsの知恵袋の編集部」の考察と意見

ENEOSが最近発表した、石油化学品のCO2排出量を計算する新サービスは、特に中小企業の経営者やCSR、SDGs推進責任者にとって注目すべきニュースです。この取り組みは、サプライチェーン全体での炭素排出量を明確にし、企業の脱炭素化への取り組みを具体化する上で、重要な役割を果たします。

ENEOSによると、このサービスはペットボトルなどに使用されるパラキシレンを初めとして、次第に他の石油化学品にも対象を広げていく予定です。料金はかからず、製品のキログラムあたりのCO2排出量を示すことで、企業が自社製品の環境負荷を正確に把握しやすくなります。

石油化学品の生産過程は複雑であり、これまでCO2排出量の正確な計算が困難でした。しかし、ENEOSはNTTデータとの協力により新たな計算システムを開発、これにより環境意識の高い企業は自社製品のカーボンフットプリントを正確に算出し、どの生産段階でCO2排出量が多いのかを把握することが可能になります。この情報をもとに、より効率的なCO2排出量の削減策を講じることができるようになります。

特に中小企業にとって、このようなサービスは非常に価値があります。帝国データバンクの調査によると、中小企業の多くが資金不足や人材不足によりSDGsへの取り組みに課題を抱えていますが、実際には7割の企業がSDGs取り組みの効果を実感しています。ENEOSの新サービスを活用することで、これらの企業は自社のサステナビリティ戦略をさらに進化させ、環境に配慮した事業運営を実現することが可能になります。

サステナビリティは現代企業にとって避けて通れない課題です。ENEOSのような大手企業が提供する新しい技術やサービスを上手く活用することで、中小企業でも効果的に環境負荷の削減に取り組むことができます。これは、地球環境の保全はもちろん、企業の持続可能な成長にも直結する重要なステップです。中小企業の経営者やSDGs推進責任者は、ENEOSの提供するこのようなサービスを活用し、自社の脱炭素化・サステナビリティ戦略を加速させることが期待されます。

SDGsの知恵袋編集部 菊尾

ファッション業界として史上初の外務省ジャパンSDGsアワードを受賞した株式会社FrankPRのスタッフです。2024年現在、日本で5社しかいない外務省と環境省のSDGsアワード受賞社長である松尾真希から直接学んできた人材不足や資金不足でもできる経営実践型の脱炭素やサステナビリティの知識を生かしてお役に立てる記事を執筆してまいります。

その他のSDGsニュース考察記事