COP29の公式テーマと期待が明らかに。気候行動基金の設立も発表【気候サミット最新情報】

SDGsの知恵袋編集部の菊尾です。

今日も下記の最新の脱炭素やSDGsのニュース記事について考察と意見をお伝えします。

COP29議長国のアゼルバイジャンが、11月に開催される気候サミットの公式な希望とテーマ、優先課題を発表しました。1.5度目標の実現とパリ協定の推進が最優先とされ、新たな気候変動対策資金目標NCQGの交渉も予定されています。さらに、発展途上国支援のための気候行動基金の設立も明らかにされました。

今回解説する脱炭素・SDGsニュース:Revealed: The Official Hopes, Themes and Dreams for COP29

ニュースの内容

COP29の公式な希望、テーマ、夢が明らかにされました。COP29議長国は気候サミットの計画と期待、新たな気候行動基金に関する正式な書簡を発表しました。会議では、パリ協定の推進や気候変動への対処方法についての交渉が行われます。COP29の優先事項には、1.5度目標の達成、国家適応計画と透明性報告書、気候変動対策資金に関する新たな共同数値目標などが含まれます。また、アゼルバイジャンは気候金融行動基金の設立を発表し、COP29のテーマも明らかにされました。

SDGsニュースの主な要点

• COP29は11月にアゼルバイジャンのバクーで開催。パリ協定の推進と1.5度目標の実現が目的

• 議長国は「野心を高め、行動を可能にすること」が会議の目的と強調

• 優先事項は1.5度目標、国別貢献、適応計画、透明性報告書など

• 新たな気候変動対策資金目標NCQGの交渉が最優先課題の一つ

• アゼルバイジャンは発展途上国支援のための気候行動基金の設立を発表

SDGsの知恵袋の編集部」の考察と意見

脱炭素とSDGsの知恵袋編集部の菊尾です。

今年11月にアゼルバイジャンのバクーで開催されるCOP29(国連気候変動枠組条約第29回締約国会議)に向けて、議長国から気候サミットの計画と期待が発表されました。特に注目すべきは、1.5度目標の実現とパリ協定の推進、そして新たな気候変動対策資金目標NCQGの交渉が最優先課題とされていることです。

パリ協定の目標達成には、世界的な資金の流れを低炭素でレジリエントな発展に適合させることが不可欠です。しかし現状、気候変動の緩和と適応のための資金は、最も脆弱な立場にある人々に十分届いていません。そこで国連は、気候行動基金の設立を発表しました。この基金は、石油・ガス・石炭企業からの拠出金を原資とし、発展途上国の自然災害対策や食料・農業分野を優先的に支援するとのことです。

気候行動基金に加えて、国連人道問題調整事務所(OCHA)は「気候行動アカウント」も立ち上げました。これは、ドナーが直接資金提供できる専用口座で、気候関連災害のリスクと影響への対処に充てられます。損失と損害への対応として、小規模ながらも重要な役割を担うことが期待されています。

COP29では、こうした気候金融の強化とともに、各国の野心的な削減目標の提出が求められています。日本の企業の皆さまにおかれましても、脱炭素とSDGsの達成に向けた取り組みを一層加速していただきたいと思います。

帝国データバンクの調査によると、中小企業の半数は資金や人材の不足からSDGsに着手できていないそうです。他方で、SDGsに取り組んでいる企業の7割がその効果を実感しているとのこと。課題はありつつも、SDGsが企業価値の向上や社会課題の解決につながることは明らかです。

弊社も、バングラデシュの雇用創出や教育支援を通じて、誰一人取り残さない持続可能な社会の実現を目指しています。一社一社の小さなアクションが、地球規模の大きな変化を生み出すのです。

気候危機は待ったなしの状況にありますが、私たち一人ひとりにできることがあります。COP29を機に、企業も市民も、全員参加で脱炭素とSDGsにチャレンジしていきましょう。一緒に明るい未来を創っていきましょう!

SDGsの知恵袋編集部 菊尾

ファッション業界として史上初の外務省ジャパンSDGsアワードを受賞した株式会社FrankPRのスタッフです。2024年現在、日本で5社しかいない外務省と環境省のSDGsアワード受賞社長である松尾真希から直接学んできた人材不足や資金不足でもできる経営実践型の脱炭素やサステナビリティの知識を生かしてお役に立てる記事を執筆してまいります。

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