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1.今回解説する脱炭素・SDGsニュース:COP16: What’s on the agenda at this year’s biodiversity talks?
SDGsの知恵袋編集部の菊尾です。
今日は下記のSDGsニュース記事について考察と意見をお伝えします。
生物多様性条約COP16が、10月21日から11月1日までコロンビアで開催されます。2022年に採択された世界生物多様性枠組(GBF)の実施状況や、デジタル配列情報(DSI)の利益配分など、重要な議題が話し合われます。COP16での議論は、2030年までに生物多様性の損失を食い止め、回復軌道に乗せるための重要な一歩となります。
2.ニュースの要約
COP16は、2022年12月に合意された国際的な生物多様性に関する枠組みの実施に焦点を当て、2030年までに生物多様性の損失を食い止めることを目指しています。主要な目標には、世界の陸地と海洋の30%を保護すること、資金の大幅な増加、外来種の影響の軽減、農業の持続可能な管理が含まれます。COP16では、国々が国家生物多様性戦略を更新し、資金調達の課題や進捗の監視方法について議論します。
3.SDGsニュースの主な要点
- コロンビアのカリでCOP16が10月21日から11月1日まで開催。
- 2022年に採択されたGBFの実施と進捗状況が主要議題。
- GBFの目標:2030年までに世界の陸と海の30%を保全、自然保護への資金増加、侵入種の影響軽減、農薬・プラスチック汚染削減など。
- 各国はCOP16までに、GBF目標に合わせた国家生物多様性戦略と行動計画(NBSAP)の更新版を提出する必要あり。
- DSIの利益配分に関する交渉の完了も期待される。
- 生物多様性保全のための新たなグローバル基金の設立も議題に。
- 先住民族や地域社会の関与強化、自然と健康に関する政策統合、侵略的外来種の管理、植物保護のためのグローバル戦略なども議論。
4.「SDGsの知恵袋の編集部」の考察と意見
こんにちは!脱炭素とSDGsの知恵袋編集部の菊尾です。
私たちの地球は、多様な生き物たちの繋がりによって支えられています。しかし、人間活動の影響により、生物多様性はかつてない速度で失われつつあります。この危機的な状況を打開するため、国際社会は協調して様々な取り組みを進めています。
COP16:生物多様性条約の締約国会議
COPとは、「Conference of the Parties(締約国会議)」の略称です。COP16とは、生物多様性条約の締約国会議の第16回会合を意味します。生物多様性条約は、生物多様性の保全、その構成要素の持続可能な利用、遺伝資源の利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分を目的とした国際条約です。
GBF:2030年目標と23のターゲット
GBFは、2050年までに「人と自然の共生」を実現するというビジョンを掲げ、2030年までに達成すべき4つの長期目標と23の行動指向型ターゲットを設定しています。
4つの長期目標
- A. 生物多様性の損失を食い止める
- B. 生物多様性を回復させる
- C. 利益を公正かつ衡平に配分する
- D. 実施のための手段を確保する
23のターゲット
- 陸と海の30%以上を保全・保護
- 侵略的外来種の侵入を半減
- 過剰な栄養素による汚染を半減
- 農薬のリスクを半減
- 生物多様性を主流化する
DSI:遺伝資源へのアクセスと利益配分
DSI(Digital Sequence Information)とは、遺伝資源のデジタル配列情報のことで、遺伝子研究や創薬など、様々な分野で利用されています。DSIは、生物多様性から得られる重要な情報であり、その利用から生ずる利益を公正に配分することが求められています。
NBSAP:各国の生物多様性戦略
NBSAP(National Biodiversity Strategies and Action Plans)とは、各国の生物多様性戦略と行動計画のことです。各国は、生物多様性条約に基づき、自国の生物多様性の保全と持続可能な利用のためのNBSAPを策定・実施する義務があります。
未来への展望:生物多様性と共存する社会へ
COP16は、生物多様性の未来を左右する重要な会議となりました。GBFの実施、DSIの利益配分、NBSAPの更新など、多くの課題が議論されましたが、合意形成には至らない部分もありました。
しかし、COP16での議論は、生物多様性保全の機運を高め、国際協力を促進する上で大きな役割を果たしたと言えるでしょう。私たちは、FrankPRとして、ジャパンSDGsアワード外務大臣賞を受賞した経験を活かし、今後も生物多様性保全の取り組みを積極的に支援していきます。
生物多様性保全は、持続可能な社会の実現に不可欠です。私たちは、自然と共存できる社会を目指し、一人ひとりができることから行動していく必要があります。
私たちと一緒に、生物多様性の未来を守りませんか?