海の日に考えるブルーカーボン|中小企業が始める海洋保全とJブルークレジット活用術【2026年最新】
こんな人にオススメです
- 海の日を機に自社の環境施策を打ち出したい中小企業の経営者・広報担当者
- 藻場やマングローブによる「ブルーカーボン」に関心のあるCSR・サステナビリティ担当者
- カーボンニュートラルの手段としてJブルークレジットの購入・活用を検討している総務・経営企画担当者
- 沿岸地域で事業を営み、海洋プラスチック削減や海の環境保全に貢献したい事業者
- 取引先や自治体から海洋保全・脱炭素の取り組みを求められている調達・製造業の担当者
「脱炭素とSDGsの知恵袋」編集長の日野広大です。2026年の海の日は7月20日(月)。海に感謝し、その恵みと課題に目を向ける祝日ですよね。実はいま、海は「守る対象」であると同時に「脱炭素の主役」としても注目されています。その鍵がブルーカーボンです。
結論からお伝えすると、藻場やマングローブなどの沿岸生態系は、面積あたりで森林を上回る速さで二酸化炭素を吸収・貯留するとされ、日本では「Jブルークレジット」という仕組みを通じて中小企業でも海洋保全に参加できるようになっています。本記事では、ブルーカーボンの基礎と、中小企業が海の日をきっかけに始められる具体策をご紹介します。
ブルーカーボンとは?海の生態系が蓄える炭素のこと
ブルーカーボンとは、藻場(海草・海藻)、マングローブ、塩性湿地といった沿岸の生態系が吸収し、海底や土壌に蓄える炭素のことです。2009年に国連環境計画(UNEP)などが報告書で提唱した概念で、森林が蓄える「グリーンカーボン」と対をなす言葉として広がりました。
これらの沿岸生態系は、単位面積あたりの炭素貯留速度が陸上の森林を上回るケースがあるとされ、地球温暖化対策の「切り札」の一つと期待されています。日本は世界有数の長い海岸線を持つ海洋国家であり、ブルーカーボンのポテンシャルが大きい国と位置づけられています。海の生態系は生物多様性の宝庫でもあり、気候対策と自然保護を同時に進められる点が最大の魅力です。
最新のSDGsニュース: 海の日に注目したいブルーカーボンとJブルークレジット
SDGsニュースの要約
国土交通省は、藻場・干潟などの保全・創出によるCO2吸収を「ブルーカーボン」として評価し、その吸収量をJブルークレジットとして認証・発行する取り組みを後押ししています。認証はジャパンブルーエコノミー技術研究組合(JBE)が担い、2020年度の試行開始以降、認証プロジェクト数は年々拡大しています。海の日(2026年は7月20日)は、こうした海洋の役割を見つめ直す好機です。世界では年間約800万トンのプラスチックが海に流出しているとされ(諸説あり)、海洋汚染と気候変動は密接につながっています。ブルーカーボンは、脱炭素と海洋プラスチック問題の両面で、SDGs目標13(気候変動)・14(海の豊かさ)の中核テーマとなっています(出典: 国土交通省、UNEP)。
SDGsニュースのポイント
- 2026年の海の日は7月20日(月)。海の恵みと課題を考える国民の祝日
- ブルーカーボンは2009年にUNEPなどが提唱した海洋由来の炭素吸収の概念
- 対象は主に藻場(海草・海藻)、マングローブ、塩性湿地、干潟
- 沿岸生態系は面積あたりの炭素貯留速度が森林を上回るとされる
- 日本ではJBEが「Jブルークレジット」を認証・発行(2020年度試行開始)
- 認証プロジェクト数・クレジット発行量は年々拡大傾向
- 中小企業もクレジット購入でカーボン・オフセットに参加可能
- 海洋プラスチックは年間約800万トン流出とされ、海の環境と気候は連動
- SDGs目標13・14に加え、目標15(陸の豊かさ)とも接続
- 海の日は海洋保全メッセージを発信する絶好のタイミング
SDGsニュースを考察
「海の保全」と聞くと、多くの中小企業は「うちには関係が薄い」と感じるかもしれません。しかしブルーカーボンの登場で、状況は変わりつつあります。海はいまや、企業の脱炭素目標を後押しする資源になったからです。森林由来のクレジットが世界的に不足するなか、日本発のJブルークレジットは、国内で完結し、地域の海を守りながらCO2をオフセットできる点で、独自の価値を持ちます(出典: 国土交通省、JBE)。
中小企業にとっての論点は3つあります。第一に、Jブルークレジットは「地域貢献型のカーボン・オフセット」として使えること。自社の排出量のうち削減しきれない分を、地元や国内の藻場再生プロジェクトのクレジットで相殺すれば、カーボンニュートラルへの道筋を、ストーリー性を持って示せます。「どこかの海外の森」ではなく「日本の海」を守る取り組みは、顧客や地域からの共感を得やすいのが強みです。
第二に、海洋保全はサプライチェーンと調達にも波及すること。水産・食品・観光・物流など海に関わる業種では、取引先や自治体から環境配慮を求められる場面が増えています。海洋プラスチックの削減や、環境に配慮した原材料の選択は、サステナブル調達の実践そのものであり、海の日はその方針を社内外に発信する好機になります。
第三に、海洋保全は資源循環と一体で設計できること。使用済み漁網や海洋プラスチックを回収し、製品や雑貨に再生する取り組みは、サーキュラーエコノミーの発想と直結し、本業の延長線上で新しい価値を生み出せます。海の日を「一過性のイベント」で終わらせず、通年の事業戦略に組み込む視点が大切ですよね。
私たちにできること:海の日から始める海洋保全3ステップ
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自社とブルーカーボンの接点を棚卸しする
自社の事業が海とどう関わるか(原材料、輸送、店舗の立地、廃棄物など)を書き出し、削減できる海洋負荷とオフセットしたい排出量を整理します。これが取り組みの出発点になります。 -
Jブルークレジットの購入・参加を検討する
ジャパンブルーエコノミー技術研究組合(JBE)が公開する認証プロジェクトを調べ、購入可能なクレジットや支援先を確認します。少額から地域の藻場再生を応援でき、環境報告書やWebサイトでのPR素材にもなります。 -
海の日に合わせて社内外へ発信する
海岸清掃への参加、海洋プラスチック削減宣言、店頭やSNSでの啓発など、7月20日に合わせた具体的アクションを企画します。中小企業向けの補助金や支援策は中小企業庁の各種支援も参考になります。
よくある質問(FAQ)
Q1. ブルーカーボンとグリーンカーボンは何が違うのですか?
A. グリーンカーボンが森林など陸上の植物が吸収する炭素を指すのに対し、ブルーカーボンは藻場・マングローブ・塩性湿地など海洋・沿岸の生態系が吸収・貯留する炭素を指します。両者を組み合わせることで、より包括的な脱炭素が可能になります。
Q2. 中小企業でもJブルークレジットは購入できますか?
A. はい。Jブルークレジットは企業規模を問わず購入・活用が可能で、比較的少額から参加できるプロジェクトもあります。自社で削減しきれないCO2排出のオフセットや、地域の海洋保全への貢献を示す手段として活用できます。詳細はジャパンブルーエコノミー技術研究組合(JBE)の情報をご確認ください。
Q3. 海の日に中小企業ができる手軽な取り組みはありますか?
A. 海岸清掃への社員参加、使い捨てプラスチックの削減、マイボトル推進、SNSでの海洋保全メッセージ発信などは、コストをかけずに始められます。小さな一歩でも、海の日というタイミングで発信することで、社内外への波及効果が高まります。
まとめ:海の日は「海を守る企業」への第一歩
海の日は、海の恵みに感謝するだけの日ではありません。ブルーカーボンという新しい視点を持てば、海は中小企業にとっての脱炭素パートナーになります。藻場やマングローブが静かに炭素を蓄えるように、企業の小さな取り組みも積み重なれば大きな力になります。自社と海の接点を棚卸しし、Jブルークレジットを検討し、7月20日に一歩を踏み出す――その積み重ねが、豊かな海と持続可能な未来を次の世代へつないでいきます。あなたの会社も、この海の日から始めてみませんか?


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